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スコットランド

先週は数カ所の地方コンサートの後に週末は2泊3日でスコットランド(仕事で)。土曜の朝6時に家を出て空路でアバディーンへ。そこからバスでさらに北西へ向かい、目的地のInvernessに着いたのは午後2時。前の晩も夜9時半までリハーサル、そして早朝スタートで着いた頃にはすっかり疲れきっていました。スーツケースを引きづり、楽屋に入り昼食をすませ3時半からリハーサル開始。その日の天気は眩いばかりの快晴。この時期には珍しく外の気温は27度。イギリス、スコットランド従来涼しい気候だったこれらの国のコンサートホール、または劇場は冷房設備の整っている施設が少なく、Invernessのシアターも冷房なし。特にステージはライトでかなり暑くなるので頭はボーっとするわ、それに疲労と睡眠不足が加わり、なんだか指もろくに回りません。それが気に入らなく指をブンブン振っていると、隣でも’なんか長時間フライトの後の時差ぼけみたいな気分。。。’と言っています。ま、確かに考えてみれば合計8時間の移動で、アメリカ東海岸にフライトしてるのと同じようなものですから。

ホールのすぐ隣にはネス湖に注ぐネス川が流れていて休憩の時間に川縁にすわってごはんを食べて少し英気を回復し8時からコンサート。最後のチャイコフスキーの交響曲5番を弾く頃には聴衆の体温とライトの明るさでステージ上は亜熱帯化しており、暑さで気が遠くなりそうでした。夜10時過ぎにコンサートが終わり外に出てみるとあたりはまだ明るく、ちょうど夏の夜気が漂い始め、あー、そうか、ここは地球の北、夏の夜は長いのね。ここからまた1時間のバス移動で宿泊先に向かいます。そしてあと1時間半もしないで今日が終わろうとしている、この時刻から私にとってのその日のハイライトが始まりました。Aberdeen空港からInvernessまでの景色もなかなか美しかったですが、Invernessから宿泊先のHighland地方へのドライブ中の景色は格別でした。夜の11時を過ぎてもこの北の空にはまだ光が残っていて、その薄明りの中に森、湖、川、丘が浮かびあがりまたその独特な空の色。それをじっと見ているとどこか違うおとぎの国にでもいるような不思議な気分になります。どの国にもその場所独特のエネルギーがありますが、私はスコットランドのこのなんともいえない包みこむように静かにたたずむ自由さと開放感が好きです。スコットランドのこのエネルギーはこのような自然の中だけではなくてグラスゴーのような都市にもあって、天気や季節に関係なくこの国にくると不思議と自分の中のエネルギーが活性化されます。リゾート地のホテルに着いた頃には辺りは暗くなっていて部屋の窓からは月が見えました。

次の日起きてみたら日曜も快晴。ホテルの水道水もこの地方のおいしい水で、自然の空気を吸いながら朝食をすませ11時にコンサート会場Perthに向けて出発。午後1時過ぎに到着。3時半のリハーサルスタートまで、また川縁でランチしながら、小さなデイジーが咲き誇る芝部に寝転がって空を眺めたり、他愛ない話をしながら小さなマーケットを散歩しアイスクリームを食べたり気分はすっかりホリデイ!24時間後にはロンドンの喧噪の中にいると思うと、むしろそちらのほうが非現実のように感じ、’ロンドンで毎日コマネズミにように働き自分は一体何をやっているんだか。。。’という想いが皆の頭をよぎった2日間となりました。Life can be so different if you wishです。。。

その日は夏の夜にふさわしいスイートでロマンチックなFinziのEclogueに始まり、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲、最後がブラームスの交響曲第2番と私たちにとってはプレッシャーフリーなプログラム。天気良し、食べ物良し、仲間良し、仕事良し、遊び良し。パーフェクトな1日となりました。 

by Shinko_Hanaoka | 2009-06-03 09:01 | ロイヤルフィル  

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