人気ブログランキング | 話題のタグを見る

パオロごめんね

ワタクシ、3週間ほど前に住み慣れたベーズウォーターを引き払いマリルボーン地区に引っ越しました。私は断然ハイドパーク派で英国に流れ着いてからこの14年、ハイドパーク周辺以外には住んだことがないのですが(1回だけ何を思ったか友達に誘われてずいぶん中心地から離れたところに住んだことがありますが、死ぬほどいやで1ヶ月もたたない間にそこを引き払いまたハイドパークの真ん前に戻ったのでありました。。。)、今回は何故か不本意ながらリージェンツパークの近くです。場所はロンドンのど真ん中もど真ん中、オックスフォードサーカスにもボンドストリートにも徒歩で行ける便利なところで、通りに駐車してある車はロールスロイスなどの高級車ばかりポルシェあたりが一番たいしたことない車、みたいなかなり感じの悪い(!?)ところですが、やっぱり私はケンジントン地区のほうが落ち着いていてしっくりきます。当然しがないクラッシックミュージシャンである私はひとりでこんな所に住めるはずもなく、2人のイタリア人と3階建てのミューズハウスをシェアすることになりました(基本的に一人ワンフロア、みたいな感じ)。

日本ではあまりシェアというのは聞きませんが、こちらではよくある住宅状況です。シェアというのは住人同士の常識観念がほぼ一緒でお互いのライススタイルが似ていたり、もしくはライフスタイル自体が噛み合ず故にすれ違いだったりすると上手くいきますが、そうでなかったら家庭生活はストレスの連続と化します。引っ越して2週間私は皆の生活ぶりや人柄、そして家自体の構造や癖などを観察した結果どうしても気になることがいくつか出てきていて、数日前からとうとうその改革に乗り出すことにしました。

住人のひとりであるゲイのパオロ。元有名DJで目下弁護士になるため猛勉強中42歳。むちゃくちゃアーティスティックで話しをしているとさすが一つの道を究めたことのある人(DJとして)、感心すること面白いことが多いのですが、いざ一緒に生活するとなると”ちょっと待ったー!!”ということをしでかす張本人です。
ある日夜中の12時すぎからフルコースのようなディナーをクッキングしはじめた彼。家の中はその匂いで一杯。特に私の部屋のある最上階は自分の部屋の中で料理してるのかと思うほどで私は当然怒り心頭。翌日は早朝から仕事で夜中まで帰ってこなかったので置き手紙を残しておきました。そして次の日帰宅後ちょうどキッチンにパオロがうろうろしていたので昨夜のことからその他いろいろとクリアにする良い機会、と思い話をすることにしました。

パオロ、ここまで聞くとなんて気ずかいのない失礼なヤツ、と思うかもしれません。でも実際はその逆ですごく礼儀正しくて純粋な心をもつ人だ、ということが一緒に生活しているとわかるのですが、なんとしても何故か私の方からするとどこかいつもポイントが違っていてお互いどっかがずれてるんじゃないか、とはずっと思っていたのです。そしてその晩よくよく話を聞いてみると、やはり彼は彼なりにものすごく気を使っていて前の晩の深夜クッキング事件にも彼の気ずかい故の理由があったことがわかりました。ここで私は改めてコミュニケーションの大切さを感じたわけですが、勿論なんの説明もなく、あうんの呼吸で全てが理解できればどんな関係もこれほどラクなことはありません。でも、それがどんなに心を許した夫婦の間であっても恋人同士であっても友人同士、隣人同士、または国々同士であってもその時々に応じて適切なコミュニケーションをとるということが共存の中で良い関係を結ぶ大きなキーとなります。と、そんなことは皆どこかでわかっていても実際そういうことが下手だったり、やり方がわからなかったり、もしくは状況に甘んじて基本的な努力を怠ったりすることがいかに多いことか、です。で、その結果、その関係はなんらかの形で上手く回らなくなるわけです。

パオロは私が思っていた以上にすごく一生懸命で忍耐強く、心の清い人でした。そしてこの夜長トークのお陰でまた一つ二つ新しくパオロの歴史や一面も知りました。パオロ、知らないでいろいろ言ってごめんね。。。でも、アナタも私の事情はよくわかってくれたみたいだからその辺はよろしくね!

by Shinko_Hanaoka | 2009-04-11 23:17 | ロンドン  

<< イースター休暇 その他諸々 on the da... >>