マエストロDanieli Gatti、最後のコンサート。

 昨晩はロイヤルフェスティバルホールでロイヤルフィルで13年にわたり音楽監督をつとめた、マエストロDanieli Gattiによる彼の音楽監督としての最後のコンサートがありました。
 プログラムはクラシカルにモーツァルトのジュピターとベートーベン交響曲第9番のみ。彼はマーラーやワーグナー、Rシュトラウスのような壮大なものにも定評がありますがモーツァルトやベートーベンなども輝きと力に満ちています。世の中にはgiftedという人たちがいて彼は神様から贈り物を与えられた人、それも大きなギフトを与えられた人の一人です。彼自身が大きなエンジンとなり我々が一丸となって大きなうねりを作り出すコンサートは常に感動的で、私は毎回彼の才能の大きさに圧倒されます(多分会場にいる全ての人が圧倒されているのだと思います)。
 人としては傲慢だったりエゴイスティックだったりするのですが、音楽に対する情熱、dedication、忍耐には現代ではまれにみる純粋さと真実がそこにあります。彼自身があれだけ大きなエンジンとなって何千人もの人に感動のバイブレーションを送ることができるのは、全てはこの真摯さからくるのでしょう。私は昨日ステージで弾きながらああ、自分はなんてラッキーなんだろうと思いました。我々の仕事は決してお金をたくさん稼げる職業でもなければはたからみるほど華やかな仕事でもありませんが、今日この日このときこれだけの感動の中に身をおける幸せ、そしてその感動の一部となることができる幸せというものを感謝とともにあらためて感じた一晩でした。Speechlessです。It was simply a joy to play...
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# by Shinko_Hanaoka | 2009-03-20 10:30 | ロイヤルフィル  

プロフィール

チェリスト/花岡伸子
1971年生まれ。8才より中島隆久、藤原真理、山崎伸子の各氏に手ほどきを受ける。桐朋女子高等学校音楽科卒業後、同ディプロマコースを経て、アメリカに留学。岩崎洸氏に指導を受ける。
1994年、伝説のチェリスト、ジャクリーヌ・デュプレを育てたウイリアム・プリース氏に招かれ、英国ロイヤル・カレッジに入学。同氏のほかスティーブン・イッサーリス、コリン・カー氏らに師事。ロイヤル・アカデミー音楽院大学院を首席で修了後BBCヤング・アーティストシリーズ、スピタフィールド国際音楽祭などに出演、スペンサー伯爵邸でのダイアナ妃メモリアル・コンサート、ヴィクトリア&アルバート美術館での天皇・皇后両陛下訪英記念晩餐会での演奏などがある。また、トーマス・ツェトマイヤー音楽監督率いるノーザン・シンフォニアのゲスト首席チェリストとして演奏し、絶賛を博す。
日本人初の英国ロイヤルフィルハーモニック管弦楽団の一員として活動するなど、現在ロンドンを拠点に、様々な音楽シーンで幅広く活躍している。
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# by Shinko_Hanaoka | 2009-01-27 22:47 | プロフィール