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Yuja Wang

先日ロイヤルフェスティバルホールでシャルルデュトワ指揮&ソリスト、ユージャワン(ピアノ)の組み合わせでコンサートがありました。Yujaは数ヶ月前友人Mちゃんが送ってくれたyoutubeで(youtubeってほんとに便利)初めて聴きましたが、ほんの数分のyoutubeだけでもたまげるほど上手だった。で、このコンサートはそのyujaを生で見て、聴ける、で楽しみにしていましたが、ばっちり期待を裏切りませんでした! youtubeで聴いたときも思ったけれど、この人よーするに本物なのです。何が本物なのかと言うと、全てが。アルゲリッチみたい。ニセモノが蔓延る世の中、こういう人が存在してくれているという事実だけでもありがたいことです。そのyujaのプロコフィエフピアノコンチェルト第2番のすんばらしい演奏の後に我々の冴えないストラビンスキー”火の鳥”が来たのはちょっといただけませんでしたが、yuja、もっと他のレパートリーもたくさん聴きたい! 本物は何弾いてもほんとに素晴らしいからねえ。
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by shinko_hanaoka | 2010-03-28 00:46  

マスタークラスお知らせ!

3月に入り冬に逆戻りしていたロンドンも今日あたりから急に春めいてきました。
さて、突然ですが4月29日(木、祝日)のマスタークラス(新宿御苑前、マエストローラ音楽院にて)のお知らせをさせていただきます。マスタークラスと言っても大げさなものではなく個人レッスンから(公開、非公開はご希望により自由)チェロアンサンブルまで、チェロの演奏にご興味ある方ならプロを目指す方からアマチュアプレイヤーの方まで、子供から大人までどなたでも大歓迎です!

私自身日本からアメリカへ、そしてヨーロッパへと勉強の足を伸ばし、大学での先生方だけではなく音楽祭やマスタークラスなど、考えてみると心のおもむくままにたくさんの方々にレッスンを受けてきました。勉強にはいろいろなスタイルがあり、その人の性格又運や出会いによってそれぞれ随分と違う発展の仕方をしてゆくものだと思います。例えばロシアのような国に生まれて、AtoZ全て叩き込まれるロシアのような教育を受けていたら、自分は一体どんな音楽家として成長していただろう?と一種憧れにも似た気持ちで思うこともありますが、私のようにあちこちにexcitementがないともたないような性格には所詮そういう道は無理だったかも、とも思ったり。そして実際何よりも人生に”IF”は存在しませんから。。。!それはさておき、自分の性格や運のかけ合わせで半ばなるべくして(?)私はいろいろな先生方、演奏家の方からエッセンスを吸収し、それを自分のスタイルに変えていく方法で今まで学んできたように思います。それらの学びの過程は必ずしも自分が直接受けたレッスンからだけではなく、誰かのレッスンを見ていて閃いたことや、誰かの言葉や表情、全く違う楽器の先生のレッスンにたまたま居合わせてヒントを得たようなことも数多くありました。そんな中で自分の頭に描く絵をどうしたら実現できるか試行錯誤し、またその過程で頭に描く絵自体も変化しながら勉強を続けたように思います。特に10代後半から30歳くらいまではその果てしない道の繰り返し。ま、今もその繰り返し、かな。というわけで試行錯誤の末見つけたもので皆さんのお手伝いをできることもあるかと思い、また12、3歳のときにすでに私は師である山崎伸子先生から”今自分が教えていることを次の世代に伝えていくことはあなたの使命だ!”(多分”だからボケーっとしてないでしっかり聴いとけよ!”という意味だったんだと思いますが)と言われていますので(こういう妙なことだけは何故かよく憶えているんですな。。。)。それに、ロイヤルフィルに入って忙しくなるにつれ教えることが随分減りましたが、ワタシ、結構教えるのも好きなので。。。!

昨年の出会いの一つであったマエストローラ音楽院の理事長でいらっしゃる木下尚慈さんがこのような機会を提供してくださることになり、今回のマスタークラスが実現することとなりました。

詳しくはhttp://www.maestrora.jp/room/room14.htmlをどうぞご覧ください。
4月皆さまにお会いできます事を楽しみに!
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by shinko_hanaoka | 2010-03-16 09:28  

アゼルバイジャン

今年の夏我々は音楽祭に招待されアゼルバイジャンに2週間ほど滞在します。今年はそれ以外にもアゼルバイジャン関係のコンサートがロンドンでも数回あり、先日最後の関係コンサートがロイヤルフェスティバルホールでありました。これらロンドンコンサートのプロモーターは音楽祭とは別でどうやら今かの国は石油やガスで随分お金持ちになりつつあるようです。そのお金でアゼルバイジャンの文化やアートを世界に知ってもらおうと、億万長者になった人(まだ30代後半くらいの若い人)がこの一連のコンサートの企画運営を一手に引き受け奔走していました。

どのコンサートも全部アゼルバイジャンの作曲家によるもので、旧ソビエトの影響が色濃く伺えるものから旧ソビエト時代より遥か昔から影響のあるペルシア、中近東のテイストが濃いものまで多様でした。ソリストはギドンクレメル、シュロモミンツ、ユーリバシュメット(夏の音楽祭)等大御所が揃い、今の流行を追うことのないこのソリストの選択も興味深いものでした。これらのソリスト達は今や後から後からマーケットに乗っかってくる若手に隠れて”今いずこ?”というような存在になりつつありますが、彼らの底力というものには改めて感服しました。信念を持った音楽作り、トレンドに惑わされず信念を貫く演奏スタイルとその自信。現代のように一流アーティストとして成功するためにはまず一流ビジネスマンでなければならず、なおかつ一流プロデューサーであることも要求され、また一流プロモーターでもあらねばならない、そして情報過多+録音技術の向上による演奏スタイルの平均化が進む中彼らのような存在は貴重かつ稀になってしまいました。そんな中でこういう演奏家達に少しでも触れる機会があるのはラッキーなことです。でも、この人たちがこういう種類の音楽を作れる最後の人たちかも、と思うと絶滅危機にある天然記念物を見るような惜しい気持ちで一杯になります。

しかしこの夜のハイライトはそんなソリストでもなく、我々でもなく、9歳くらいのアゼルバイジャンの少年の歌でした。その歌はペルシア、中近東、コーラン、ユダヤ音楽が全て入り交じったような独特なもので、彼が無邪気な顔をして舞台に出て来てアカペラで歌ったのはたった5分ほど。でも彼の一声が始まった瞬間に会場の千人以上もの人の心が釘付けになりました。才能ってすごいな、と思います。アートでも、詩でも、絵でも、写真でも、音楽でも、映画でも、なんでも本物ってやっぱりすごい。本物はそれが何であろうと、場所も時も人も選びません。本物には力があります。たとえ受けとめる側に何の知識も教養も興味もなくても目を離さずにはいられない力があります。一瞬にして我々の心を捉えた9歳のボクは本物でした。。。
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by shinko_hanaoka | 2010-03-12 07:14  

バッキンガム宮殿

先日はロイヤルフィルのパトロン(って言ってもほとんど名前だけ。時々我々の仕事場視察にみえる程度)、アンドリュー王子の誕生日コンサートというのがアンドリュー王子主催でバッキンガム宮殿で行われました。この日ロイヤルフィルはもう一つコンサートがあって二手に分かれましたが、私は皆があまりやりたがらなかった(!)バッキンガム宮殿組に回されたのでした。何故かというと、ロイヤルフィルは過去にも何度かバッキンガム宮殿で弾いていますが、そのときに弾いていた人たち曰く(たまたま私は降り坂だったから知らない)、宮殿に入ったら最後小さい控え室に閉じ込められお茶一杯出てこない待遇の悪さ、なんだそう。

ということで、皆のアドバイスを受けたくさんMy foods持参で出かけました。恥ずかしながらワタクシ在英15年にしてバッキンガム宮殿に行ったのは初めて。住んでいるところで観光ってなかなかしないからね。到着して正面玄関の守衛さんに回されたのは宮殿のはじっこのあまり見えないところにあるスタッフ用の通用口。召使い用って言うの? その後セキュリティーを通って宮殿のゴミが全て集められているそのゴミ山の脇を通って、会場であるボールルームへ。ボールルームはもちろん豪華です。でもそのすぐ上の私たちの控え室は、バッキンガム宮殿にもこんな部屋あるんだあ。。。という感じの部屋。この表の世界の裏の世界が共存してる(物理的距離も本当に豪華な部屋の隣り合わせのすぐ裏に変なキッチンが、とかそんな感じ)っていうのも面白い。考えてみればどこの家だって必ず変な物置部屋みたいな手つかずの場所ってあるもんね。昔チェルシーのお金持ちのお宅に行った時もそういうの、あったもん。で、必ずそういうところが控え室になるの。でも宮殿のスタッフはさすが教育が行き届いていて皆ものすごく感じよく(それもおかたくなく自然で)感心。

コンサートはアンドリュー王子がパトロンになっている3つの団体(ロイヤルフィル、イングリッシュナショナルバレエ、リチャードアルストンダンスカンパニー)による1時間くらいのもの。エリザベス女王とかフィリップ殿下とかアン王女とか皆我々から至近距離の最前列ロイヤルメンバー席で聴いていた。最後にハッピーバースデイを弾いた後アンドリュー王子が立ってゲストに”ありがとうスピーチ”をしました。なんとなくその場のノリで始まったスピーチだったのでマイクもなくスタート。途中で娘さんの一人ユージン王女がさささっと下からマイクを渡したり、途中でフィリップ殿下のヤジが入ったり、イギリス王室はかなりくだけています(イギリス全体がかなりくだけてる、か)。その時彼がエリザベス女王やフィリップ殿下のことを"My parents"とか" My mother"とか言っているのもなんだか不思議というか、新鮮というか、面白い感じがしました。そりゃそうなんですが、彼にとっては。

ところでアンドリュー王子、今年で50歳だけど実物かなり格好いいって皆様知っていらっしゃるかしら? 魅力的ー♡

PS この日控え室で出された紅茶は(多分ロイヤルフィルが前回の経験で要望を出した)ロイヤルの名に恥じないそれはそれはおいしいものでした。私、そんなに紅茶好きってわけでもないけれど、ほんとにおいしくて何杯も飲んじゃった。さすが英国王室。秘伝の入れ方でもあるのか、銘柄がいいのか、、、どっちにしても知りたい。。。!
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by shinko_hanaoka | 2010-03-03 04:33